この先

第15節 2017年5月21日(日)13:03KO 石川西部 金沢 0 - 5 福岡
期待値は更新されていたし内容も認めていた。しかし5点差で勝つとは‥素晴らしい結果だった。

やはりまず讃えるべきはウェリントンだろう。スタメン、交代含めて誰もが活躍していたと言えるし、彼だけがというわけではないにせよ、である。かつて「戦術はワシントン」という時代が浦和にあって、ACLを制しCWCで善戦した頃のことだ。やはり屈強なブラジル人プレイヤーを前線に配して、"強い"フットボールを志向していた。当時の浦和は多士済済でなおかつ「若かった」ので今のアビスパとはだいぶ違うが。

ここで言いたいのは、一人の突出したプレイヤーに頼るということの功罪ではなくその存在がFW、ストライカーであるということだ。以前から感じていたように、このフットボールという競技を考える上でどこに戦略を集約させるかと言えば、まあ考え方は色々だろうが、やはり「どうやって点を獲るか」に他ならない。

そこから逆算していくだけでは綻びもあるはずだが、その視点がウェリントンという存在によって確保され、そこからさらに視野が広がってきているのが今のアビスパなのかもしれない。アビスパは現状イロイロ整理されて、競争原理含めて以前よりシンプルになっているような印象なので、その相乗効果もあると思う。これからも楽しみだ。

そして最後に彼のこと。非常に残念だし何より「勿体無い」と思う。早熟な選手ゆえに才能を持て余し、本来ならそれを鍛え昇華させるべきところを怠けてしまうのだとしたら‥。想像の域は出ない。しかしけして長い時間ではないものの彼が示した才能の欠片に可能性を感じたのも事実なので。この競技がまだ好きなら、次があると思いたい。