コロンビアに勝利

コロンビア vs. 日本(グループH) 試合情報 - ロシアワールドカップ特集 - スポーツナビ
スタメンで少しの驚きがあり、そして開始直後のプレッシングで「おっ」と思った矢先に「こんなことがあるのか」という感じだった。
つまり、スタメンは予想よりも攻撃的で怖さもある半面、少し楽しみが増したのは間違いない。香川ー乾ー柴崎というセットは相性の良さを感じさせていたが、守備面でコロンビア相手に不安がある。相手はハメスがベンチということだがそれでも力の差はあったはずだ。そういうマイナスの部分を一気に解消してしまったあの退場劇は、結局賭けに出た西野とそれに答えた攻撃陣が奇襲的に開始直後からプレッシャーをかけて積極性を見せたことでなされたと言えるのではないか。
とは言え、なかなかの運の良さを感じさせるシーンで、唯一の国内組である昌子(彼もまた大抜擢だった)がヘッドでクリアしたボールが中盤の香川にダイレクトで入り、それをさらにダイレクトで判断よく裏へ浮き玉を出して大迫と競り合ってもつれたコロンビアDFの足に当たって大迫の前に転がり、それをシュートしたがブロックされて、素晴らしいポジショニングの香川が打ったシュートをサンチェスが出した手に当ててしまった。カウンターとしては理想的な速さだったが、サンチェスもまさかジャンプした自分の手の高さに本当に当たるとは思いもしないだろう。
気になるのはそのシュートが手に当たらなかった場合、枠にいったのかどうか。TVerのマルチアングルは便利で見てみたがクロスバーに当たりそうな軌道‥

PKを香川が落ち着いて決めたことでヘタすると勝てる状況になったけれど、追加点は要るはずなのでその後の乾や大迫のシュートミスは残念だったが、これがワールドカップということだろう。すでに望外の状況なので楽しめた。

そういう相手の思惑を感じてコロンビアは失点直後と違いリトリートをし始める。格上とは言えほぼ85分を10人でやりきるには省エネでいくよりない。日本の攻撃から数回チャンスもあり、そのカウンターからコロンビアも十分チャンスを作っていた。ちなみに縦に速い展開は途中からほぼ潰されてしまっていたので、彼らはその日本代表を研究していたと思われる。だからまあ怪我の功名とはこのことなのかと。

そして悪い予感しかなかったあのFKで失点。川島のポジショニングのまずさとキンテーロの判断の良さが見て取れた。

後半も出だしから攻める姿勢を見せたのが良かったし、それは期待していたのだけどなかなか得点につながらない。そこでコロンビアがハメスを投入するもオンザボール以外でまったく役に立たないコンディションの選手が、人数少ない側に入るとびっくりするくらい弱いチームになるんだなと。この大会ではそうそう見られないものを見た気がする。

それでも存在感が薄れてきた香川を下げて本田投入で雰囲気を変えて、そこからCKで大迫がヘッドでゴールを決めるとか、やはり考えもしない。それが起きたのでイマイチ現実感がなかったよ。

絶対値として日本は悪くなかった。しかし次がどうなるのかはわからない。ただし西野の抜擢したスタメンと交代選手がモロに得点につながった事実だけは残る。こんな巡り合わせも二度とないだろうし、もうここからはお祭りでいいのかもしれない。少なくとも3戦目まで確実に楽しめる。