ベスト8

準々決勝がすべて終わり4つのフットボールネイションが名を連ねた。伝統国ばかりですが唯一オランダには優勝経験がないのは周知の通り。で、どうなるということなんですがとりあえずW杯で最も楽しみにしている準々決勝を振り返ります。

まず全体としては概ね好感の持てる試合ばかりでしたね。ゴールラッシュで始まった今大会もここに至って攻守両面でクオリティと緊張感、プレッシャーのバランスを楽しめました。ややファンタジーに欠けた印象でしたがまだ名手たちが残っているので今後に期待したい。
特筆したいのはブラジルーコロンビア、そしてオランダーコスタリカでしょうか。ブラジルのCBによる2得点、そしてハメス・ロドリゲスのクオリティはこの舞台に相応しいものでした。ネイマールがコンディション面で不安があり明らかにパフォーマンスに影響していたところで信じられないアクシデントが。それほど悪質なものとは思わなかったのでよほど当たりどころが悪かったのでしょう。一義的にファウルそのものは認められないものなので「不運」では片付けられないのですが‥‥とにかく残念。ちなみにバロテッリの飛び膝は凶悪すぎて軽くファンタジーを感じるほどでしたが。

ロドリゲスは何故か低調になってしまったコロンビアチームにあってぶっちぎりで輝いていましたね。とにかく他が凡庸すぎたので彼が厳しくマークされるとほとんど打つ手がなかったように思います。その中でも工夫してチャンスメイクしていたロドリゲス。懐かしい10番の香りがしました。差を生み出すための存在として今後あらためて10番の必要性が増すのかもしれないなと思ったり。彼はメッシよりはディフェンスも出来るし笑。本当にマドリーに入ったら面白いと思いますが、カカのようにならないとも限らない。でもCR7、ベイルとの競演はエンタメ性十分‥‥!

そしてオランダーコスタリカは攻守のはっきりした内容であったのに、守備面でのコスタリカにエモーショナルな感動を覚えました。加えてこれまでリアクションでやってきたオランダがこの相手では主体的に戦うしかなかったところで期待通りのアグレッシブさを発揮したのもよかった。どうみても性格の悪いファンハールは好きじゃないが、累積で1試合休んでいるファンペルシーをパフォーマンスいかんではなく交代させなかったのは気に入った。この人は規律を常に意識させているし、チームへのメッセージを発信し続けている。さすがです。GK交代というギャンブルをやりたがるのもこの人らしい。目立ちたいし認められたい人なんですね‥‥うん、好きじゃない。あのGK交代によってコスタリカのキッカーは心理的に受け身になってしまったのか、狙いの内であったPK戦に持ち込んだのに、失うものがない立場の強みを貫けなかった。とは言えこの試合に敗者はいなかったと思う。

で、次ですが、ブラジルはプレッシャーとの戦いが続いていますが難敵であったコロンビアを90分で退けたことで期待値は増しています。チアゴ・シウバネイマールの不在が逆にプレッシャーを取り除き、闘志をかき立てることを期待したい。フェリポンの手腕であればそこに持っていくことは難しくないでしょう。しかし相手がドイツ。本来ならドイツがブラジル相手にポゼッションできるとは思わないけど、予想としてはドイツが攻勢に回るのではないかと。そこで、ブラジルの高速カウンターが発動されて押し込むのが‥‥誰だろ笑。これ厳しいなあ。
そしてもう一つのオランダーアルゼンチン。どうやらディマリアは期待できなさそうなのでオランダかな。ファンハールの意地の悪さが発揮されやすい対決だと思います。それを打ち砕くメッシを心の底から見たいが‥‥うーむ。