バルサ=パッキャオ

今回のクラシコは観てはいけないものを観てしまったような気がしました。それくらいに圧倒的な差が今の両者にあることを知らしめたからです。出来れば知りたくなかったような気がするほど‥
日本の2部の試合と比べるのはあんまりですが、海の向こうで繰り広げられているフットボールの素晴らしいクオリティに目眩すら覚え、数時間前に生で観たものとのあんまりな格差にあらためて苦笑させられましたねえ。それにしても今のカシージャスから「6点」獲るのはほとんど不可能なことであるはずで、それをやってしまったバルサのプレーぶりは「夢のよう」でした。逆にマドリーにすれば悪夢そのものだったのでしょうが‥。人に行けばかわされ、間をあければ自在にスペースを使われる。とにかく強すぎた。
そんな試合を見終わって、一夜明けた日曜の昼にまたしても素晴らしいスポーツの夢を観ることに。こちらも注目の一戦だったボクシング、パッキャオ対ハットンもまた圧倒的なKO劇でパッキャオが勝利したのです。第1Rでの2度のノックダウンも凄かったけど、第2Rでの試合を決めた左ストレートは最高のエンターテイメントでしたね。すべての理にかなったようなパンチは美しいまでにハットンのあごを打ち抜くのです。そしてウェイト差による不利をあっさりと覆したその圧勝劇にバルサを重ねてしまったのも無理からぬことではないかと。
ボクシングの強者はリング上で空間だけじゃなく時間をも支配するとか。それは同じ1対1のスポーツであるテニスでも見受けられることだし、昨夜のバルサもそうであったように思います。フィールドプレーヤの10人が常にボールの動きに反応し、的確なポジショニングでピッチ上のスペースを支配し、長短のパスに強弱を自在に織り交ぜて時間をも操っていたかのようでした。これだけのことをやった後では敵地ロンドンでどれだけやれるのか、いささか疑問ではありますが‥
ともあれ、凄いものを続けて観させてもらいました。