そろそろ

2007 J2 第37節 福岡 vs 湘南(博多球)
攻撃も結構ですが、本当の意味での勤勉さを欠いては絵に描いたモチですよね。
  
あえてラインを上げずにコンパクトな戦い方を避けることで(前近代的)、スペースを得ようとしたアビスパに対して乗ってきた京都と、全く乗ってこない湘南。結果は同じでしたが、内容からすれば後者が素晴らしかったのは言うまでもありません。
フラットな2つのラインと忠実マークでスペースを消してきた湘南は徹底していました。敵ながら見事な集中力だったと思います。そういう戦いぶりを観て、前半の30分くらいでスコアレスを覚悟したものです。こちらの出来も含め、そういう試合でした。
  
本来なら裏に抜ける動きや、FWを追い越す動きがもっとあるべきでしたが、光平とサイドの二人以外はおとなしいものでした。そういうときに攻撃イメージを示せるクオリティをもったタレントはいないのが現実。それでも気持ちくらいは‥と思わずにはいられませんでしたが、あの西京極での出来事のあとのこの戦いですから、心の方の疲労度や混迷ぶりだけが感じられましたよ。
  
それでも次第に押し込んでいけるようになった点は多いに評価したいと思います。ただし勇気をもって攻めることはできても、いつも巧くいくとは限らない。そういうときに自分たちの状況を感じ、逆に勇気を持って引き分ける。そういうこともこれからは大事になってくるのではないでしょうか。そろそろ、ね。
  
最後に触れておきますが、川島を久しぶりに見れたのはよかった。マンマークという役回りでしたが、忠実にこなすことで守備面でチームの攻撃を押し上げていたと思います。これはリティの判断がうまくいったということですが、最後の最後で、余らせているはずのDFラインがアジエルだけを見てしまった。これが残念。DFだけの問題ではなく、試合の流れの中で逐次対応していく、臨機応変さが足りないんだろうな、とあらためて感じました。
  
とりあえずこの敗戦はうけとめて、次は前回ホームでしてやられた悔しさを思い返すべきでしょう。それを晴らす、だけのことです。そのためにも集中力と我慢と‥最後は気持ちですね。期待します。