3点

2008 J2 第37節 福岡 vs C大阪(レベスタ)
今季2度目の大逆転。そしてやはり今回もジャンボが決めてくれたわけです。
篠田さんも言っていますが、この日は2トップが良かったですね。マイクはポストプレーに成長の跡を見せていますし、そういうパートナーがいるからジャンボに対するプレッシャーが減る。前半はそういう彼らをまったく活かせず、中盤は独り善がりで受動的なプレーに終始。運動量も少ないしね。前半終了時点でフラストレーションは臨界に近づいていました。これでは最下位にしか通用しないはずだと嘆息しきり。
そんな状況を打破すべくジャンボが角度の無い所から思いきったシュートを放ち、これが決まる。正直言って点が入る雰囲気ではなかったのを、個人でどうにかしてくれたわけです。その前の惜しいヘディングシュートもあり、ようやく仕事ができる流れになっていたことがあの判断と精度を生み出したのでしょう。しかし‥
先に述べておきますが、この試合をわけたのは双方の交代策だったということです。せっかくの同点弾を直後にフイにするアビスパを助けたのは相手の守備的な交代策であり、その微妙なメンタルの変化を上手くついた篠さんの的確でリスク容認の積極性が功を奏したのです。とにかく存在感のなかったベテランを総入れ替えし、機動力のある3人を入れたのが良かったと思います。
話を戻します。ジャンボのゴールで1-1となる。その直後で相手が押し出してくるのは判りきっているのに、その圧力にあっさりと無抵抗になるんですよね。この悪癖をいいかげん治せ。あの時点で経験のあるベテランを揃えている理由が完全に無くなったんですよね。今季はっきりしたのは、彼らベテランが描いている絵では今のJ2を戦い抜けないということ。それを強く感じています。だからハライにタレイ、そして佑昌が入ってからの攻勢に「これを観たかった」と喝采を送りたい気分でした。もちろん、あの攻勢はそれまでの流れがあってのことで、そもそも90分を通じて出来るチーム構成ではないことは間違いないです。ここで言いたいのは彼らがシンプルに積極性を示したということです。無駄なポジションチェンジよりも、2トップを追い越して裏を狙う動きの方が圧倒的に良いプレーだし、相手DFラインを押し込んでこちらの強力なFWをゴールマウスに近づけることができますから。今のウチのストロングポイントは間違いなくFWです。そこから逆算する戦い方をはっきりとさせるべきなんです。だから2トップを残した上で佑昌を投入した指揮官の判断は素晴らしい。短い時間しか残っていない状況が逆に佑昌の積極性に火をつけましたね。対するセレッソは怖くてもDFラインを上げ続けたし、それは当然の判断です。ただこの日は佑昌が自覚のある振舞いをして攻撃をリードし、そのスピードは相手を完全に混乱させました。その中であのように佑昌の足元にボールが廻ってきたのはある意味必然でしょう。そしてロスタイムにジャンボが決めることも。
ともあれ、これでシーズンがまだ終わらないことを示してくれたのはよかった。昇格うんぬんはともかく、戦い抜く気概を見せてくれたことがこの日の最大の成果でした。