継続

厳しい試合だったが、終わってみれば勝ち点を得ている。それが良かったなと思う。

相手は前節にホームで4失点していた最下位のチームで、その後のルヴァンでも負けている。面白いのはミッドウィークではないカップ戦に小川航基をベンチにも入れなかったこと。試合内容でも感じたことだが、横浜FCはこの試合にスペシャルな意気込みと戦い方を持ち込んでいたなと思う。

相手によるボールホルダーへのプレッシングは90分続いたし、非常にテンションの高いパフォーマンスを見せていた。そういう意識があのPKにもなったとは言えそうで、湯澤、小田の意表をつくシュートの流れからルキアンが蹴られてファウル。長いVARのチェックがあって、嫌な間があるわけだが、山岸が決めてくれた。どうやらルキアンが「蹴るか?」と訊いてきたそうで、良い関係性だなと思う。

そういうテンションがこちらにも影響したか、ルキアンの早い寄せがファウルになってPK献上。まあお返しがありがちなのはわかっている。仕方ないだろう。後半になって、中継の解説が「ルキアンのアクションが少ない」という指摘をしていて、映っていないところなのでよくわからなかった。ただし守から攻への切り替えで上手くいっていないのは確かだった。

とは言えルキアンは守りでも貢献しているし、彼が動くことで周りが空くのも重要なプレーだ。シンプルに勝負させても彼ならチャンスになるのはわかっているから、そこはうまくバランスをとっていけば、また幅も出来るだろう。

繰り返すが、相手はとてもハードワークして出来も良かった。トップスコアラーのエースもPKのみでシュートも2本。アビスパ守備陣が闘った成果だろう。とても良かったと思う。宮の不在もケネディがカバーしていたし、攻撃参加もあった。するどいフィードから金森と山岸でチャンスをつくったシーンは面白かった。

この時の金森にしても、後半の紺野にしても、ああいうのを枠に入れてくれるともっと楽しめるのだが。

とにかくよく引き分けたし、相手にすれば勝てなかったことがずいぶん悔やまれるだろう。そういう試合だった。次はミッドウィークのアウェイでのカップ戦があり、週末はホーム。良いところは継続しつつ、また整えて闘ってもらいたい。