「アディショナルタイムの怖さ」を知っているから集中が増すのだろう。10/17付けの西スポの記事でアビスパは「J1最多の6点」を取っているとあった。もちろん取られることもあったが、「後半に強いアビスパ」は最終盤でも力強く闘っている証左である。
この日も3バックで臨んだが可もなく不可もなしといったところだ。ジョン マリとシャドーの距離感が悪く、またパスがラフになりがちで勿体ないなと思いながら観ていた。ラフになるのは差し迫った状況でなら許されるが、そうでない場合ならただの雑なプレーだ。
後半の失点シーンだが、その直前にこちらのチャンスがあって、最終ラインからのロングボールに競り勝った金森がパスを選択するが、ジョン マリは「競り勝たない場合」の動きをしていたので最高のお膳立ては活かされなかった。その後もフォアチェックで連動できずにボールを繋がれてあの失点に至るわけで、不運な要素が大きいケースだが、やるべきことをやっていればということなのだ。
実況が「4人同時交替」を告げたのでそこで4バックに変えるのかと思ったがそれはなく、その後の交替で選択された。膠着しがちな3バックのミラーゲームとの差異は明確にはわからなかったが、少なくとも重心は上がったかと思う。そして逃げ切ろうとする相手にパワープレーで襲いかかり、グローリ、フアンマの強さがワンクッションあってエミルの前へボールを運んだ。エミルの判断はとにかくふかさずにゴール前へシュート性のボールを蹴ることで、ポジショニング含めて素晴らしいなと思う。
残留争いにある横浜FCは実際良い闘いをしたし、残り3試合で何が起こるかわからないなと言える内容だった。そして勝負にこだわる姿勢を貫いたアビスパには、このまま最後まで走り抜いてもらいたい。