忙殺

ギリシャに日本が勝った以上に、メキシコがブラジルに勝ったことが驚きだ。まあ、何しろ忙しくて試合を観ていないので経過やコメントなどで推察するしかないのだけど、要するにギリシャはそれほどではなかったということなんだろうか。やはり、コレクティブなフットボールを好む欧州の中堅どころとの対戦の方が、かみ合うという印象は間違ってなかったのか。
  
何より、ヤットを前に置いて大黒と近づけたという采配にこそ、驚かされた。あのブラジル人の頭の構造はどうなっているのだろうか。これくらい意図のはっきりした交代はあの人には珍しいことで、質の高いコンビネーションの欠乏を感じてのことだろうか。どうやら、あの人も学習しているということなのだろうが、正直、遅きに失したという感は否めない。これがありなら、タカとのコンビネーションを確立させている俊哉だってもっと起用されるべきだったわけだしね。
あの人の選手起用は、選手本人を愚直なまでに「信じる」という立場に立脚していると思う。ただ、どうもその「潜在力」を含めてのことのようで、「よく知っている選手」の力を引き出してあげたいという親心めいたものが匂ってくる。それも全くは否定しないけど、ちょっとアマチュアリズムの香りがするよなあ。
プロフェッショナルなら、同じ過ちを繰り返さない、課題に対してしっかりと対策を立てる、ということであるべきだ。メキシコ以上にテクニックに優れたブラジル相手にどうやっていくのか、これが次戦の焦点になる。4バックと1トップが見たい。
  
いや、ブラジルは偉大です。アビスパの惨敗はそれを強く印象づけました。