J1・100勝はアウェイ

試合後の選手コメントで、相手のヨニッチが「福岡は連敗していたが内容は良かったから警戒していた」と言っていたので、こちらの評価はまったくの身びいきということではなかったらしい。まあ、そうだよね。

面白い試合だったと思う。良い激しさがあり、その中での良いクロスと良いシュートによって唯一のゴールが生まれた。CKの跳ね返りから引いていた前が左に張っていた金森へ供給。金森には2人が付くが、縦にかわし切る前の早いタイミングで蹴った分、相手の対応が遅れる。そしてゴール前に残っていたグローリにDFが引き付けられたところを、ルキアンが素晴らしい跳躍でヘディングゴール。これは相手にしても失点は仕方ないと言えるクオリティだった。

後半のことを思えば「よく勝てたな」となるが、まあそれもアビスパの狙いの内だ。全員が一体感を持ってプレーした結果と言えるだろう。素晴らしい勝利だった。

話は変わって、「KICK OFF! FUKUOKA」のこと。山岸のルーツの中で、彼の出身校である福島の尚志高校を訪れるという、かなり珍しい企画が放送された。番組内でも触れられたが、彼が3年生の年は2011年。チームとしても特別なモチベーションがあったのではないか。ちょっと検索するといくつも記事が見つかる。ちなみに当時のチームはこんな感じだったらしい。

福島県代表」として第90回全国高校サッカー選手権に出場し、プレッシャーの中で見事にベスト4、国立に届いた。最後は残念だったがチーム唯一の得点は山岸だ。相手の四中工には2年生の浅野拓磨がいて2ゴール決めていたりと、当然ながらこの選手権には聞いた名前がいるし、代表的なのは鈴木武蔵だろうが、他にも調べればいくらでもJリーガーが出てくるはずだ。

番組内で印象的だったのは「炭酸(飲料)を飲まない」というエピソードだろう。もちろん彼らからすれば「あるある」なのだろうが、その理由が明確で、飲めばその分食べられなくなって痩せてしまう、というものだった。プロ選手の体調管理のことはちょくちょく聞くけれど、高校生でもそこを目指している以上、やるべきことをやるのだろうし、まさに結果として今に繋がっているのだ。そして、それを証明する存在というのは大事なのだと感じた。

日本中のトップが選出されてプロに到達し、さらにその中のトップレベルがJ1で活躍できる。あらためて凄いなと思う。

さて、アビスパは節目の勝利を得て、ここから続けてさらに積み上げていけるか。次はホームということで期待しよう。