お隣の韓国は新型コロナウイルスへの対応をスピード感を持って行った結果、とうとうKリーグを開幕させた。
そして慶南から全北に移籍した邦本が途中出場している。全北は言わずと知れたKリーグの雄であり、そのようなクラブに彼が所属していることは素晴らしいことだ。
全北は4-1-4-1、水原は3-5-2。
スコアレスの展開で後半16分に全北は2枚替えをする。イ・ドングクと邦本が投入され、システムも変わったかもしれない。とりあえず邦本が出場したところからしか観ていないが、彼は中盤で流動的に動き、多くの時間はセントラルMFのようでもあったが、基本的に全北が押しまくっているので高い位置にいることが多かった。やはりアクセントになっているようで、ショートパスも多く使ってテンポよくプレーしていたと思う。得点に直接絡むことはなかったが、左右に散らしながら探りを入れていた。
そしてCKからイ・ドングクのゴールが生まれる。ゴール後のセレモニーは手話で「尊敬」を意味する、右掌の上に左手で“いいね”をのせるジェスチャーだった。これは韓国で流行っている「おかげさまチャレンジ」の一環だという。
「おかげさまチャレンジ」は新型コロナウイルス防疫のため、尽力している医療従事者などの人々にSNSを通じて、感謝の気持ちを伝えるリレーだそう。そして特に抱き合ったりというスキンシップを極力さけて、ハイファイブもグータッチに替わった。
試合後はやはりセレモニーを排して、さっくりと退場していった。選手からは「サポーターの存在の意味を強く感じた」というコメントもあったそうだ。
実際、観ていても公式戦の激しさはなく、やや淡白な印象は否めない。まあこれは準備期間のことなど、彼らのコンディションがどのレベルなのかわからないので、「開幕戦」がこうなるのも仕方ないのかもしれない。
特筆したいのは「この試合がドイツ、英国など36カ国で放送された」ことであり、フットボールに飢えていたし、そこに邦本がいるということもまた嬉しく思う。