お見事

FCBEscola福岡開校
なぜ福岡なのか。バルサほどのクラブにとって評価に値するインフラがあるという判断は何に由来しているのか。アビスパ福岡という地元クラブの有り様を見知っている人ならばまず思いつくことがあるだろう。全国でも屈指といえる高レベルのユース年代を輩出していながら、それがほとんど地元クラブに還元されていない地域であるということだ。つまり人的資源は潜在的にあり、それらを導くべきステータスはない土地。であればスペインのクラブが少ない投資でも成功することは難しくないだろう、という論理に拠っているんじゃないのかな。
実際、規模は小さくとも体制としてまともなクラブが出現すればアビスパというクラブはその存在価値を失いかねない。いや、それが出現しなくともそうであると言えるのが現状なのだけどその危機感は極めて希薄だし、その空気はピッチレベルにまで充満してアマチュア以下の醜態を晒し続けるのだ。アマチュアにはスポーツとしての楽しみが満ちている。だけどアビスパには苦しみとか無力感などという世の中の不幸を集めたようなものしかそのプレーに見出せない。
さてこのバルサの試みだけど、普通にうまくいきそうなのが恥ずかしいしコワいね。もともと地元のパイプを活かせていないアビスパがこれ以上弱体化することはないが、有望なタレントがJを経由せずに流出していくようになると国内リーグの空洞化が進むことになる。それが福岡発だとしたら。それにしても今のこのタイミングとは!