ヴィッセル神戸を買収した楽天が、今度はプロ野球に新規参入の意向を示しているとか。折しも楽天は、先日買収した旅窓と統合したサイトをオープンしたばかり。うまいタイミングで注目を集めたものだ。
株価への影響もあるだろう。なにしろこの国では、サッカーと野球では話題性に雲泥の差があるのだ。プロ野球の現状とは、オーナー会社の企業活動そのものであり、エンターテイメントの本質とはかけ離れたものになっている。チームの成績が株価にも影響を及ぼすという、そうした体質を、新興であるIT関連の企業が利用しているといった格好か。つまり、ライブドアにしろ楽天にしろ、既存の親会社たちと変わらないのではないか。まるで救世主のように飛びつくのはやめたほうがいい。
「楽天がプロ野球に参入意向」
http://www.sankei.co.jp/news/040915/spo018.htm
「BWファンは歓迎」
http://www.nikkansports.com/ns/baseball/f-bb-tp0-040915-0034.html
どうせなら、四国に新球団を作ったらどうなんだろう。伝統的に高校野球の強豪が少なくない土地だし。今年、北海道にプロ球団が移転したら、なんと史上初の甲子園優勝校が道内から出た。これをただの偶然とみるかそうでないか‥‥。野球人気の復権は、そんなところにヒントがあるように思えてならない。視聴率などには表れない、「おらがチーム」への愛がプロスポーツを支えるのだ。