美を採点

採点によって優劣が出る競技だが、そこにとらわれていては楽しめなかった。それが今回の新体操だったように感じた。極端な話、曲芸紛いのポージングよりも、一寸のゆらぎもないピボットにこそ高得点が与えられるべきで、後者の方が、より観客に訴える力があると思うのだけど。ベッソノワやゴドゥンコらウクライナ勢は得点には表れない美しさがあったし、音楽に合わせた繊細な一つひとつの動作は、単に得点するためのものではなく、競技を超越したもののように感じた。スペインのシドの明るさやギリシャのアンドリオラのクールな佇まいなど、協会の思惑とは別の次元で楽しめた新体操だった。
これでオリンピックも終わり、いよいよ欧州フットボールシーズンの到来。バルサ復権とシンジの飛躍、おそらく僕はこの2点に今シーズンの興味が集約されることになるでしょう。
「ルールの申し子」
http://athens.yahoo.co.jp/column/sponavi/at00002305.html