昨夜行われた、U-23カテゴリでの日本ーチュニジアは、スタメンを見たときに「まさに最終選考会」と思ったが、なるほど、そうした意味合いを選手は充分すぎるほどに受け止め、必死のアピールをしているように感じた。
年々つまらなくなるキ○ンカップ巡業は見ないのに、これは見たいと思ったのも、これが見たかったからに他ならない。このカテゴリに質の高さを求めるのは無理な話だ。時に見せるチャレンジ精神あふれるダイナミックな攻撃が「もしかしたら」見れるかもしれない、という期待がないわけではない。それよりももっと確実に期待出来るのが、チーム内に浸透した競争原理に基づく全力プレーなのだ。それは指導する山本監督をして感動させるほどのパワーだ。若さだ。
それにしても、とっくに結論はでているにせよ、やはり「谷間」と評された世代だけあって、ファンタジー性は皆無だ。唯一、阿部の右足のみがその香りを漂わせてはいるものの、それ以外はまさにアジアレベル。それを越える可能性を感じさせる選手は、いる。しかし世界の舞台で発揮されるものなのかは未知数だ。
ただ、この世代はその「可能性」で充分。山本監督は、最終的にはボーダーライン上にいる、昨夜出場した選手に見える可能性を重視して欲しい。アピールのためのアピールに終始して、その先が見えないように感じられる選手もいた中、どうしてもアテネで見てみたい選手がいる。菊地と坂田だ。平山は当確と思えるプレー内容だったので、あとはこの二人。これからの伸びしろを考えると、僕はむしろ谷間組よりユース組に期待したい。今野はブレークしたし、あとはこの二人が残るかどうか。坂田は平山との関係に期待をもたせるし、菊地はそのユーティリティぶりやポジショニングの確かさに代表される、とてもスマートな選手だ。ただし、それぞれ同タイプのライバルがいるわけで、やはり厳しい状況には違いない。ともあれ、明日の発表で決まる。
<菊地直哉インタビュー>http://www.nestle.co.jp/jubilo/interview/0405/0405_1.html
<坂田大輔インタビュー>http://www.h-oo.com/art_craft/support/top.html
高原はもういいのでは。FWには駒がそろったように思えるけど‥‥。あとはシンジがどう使いこなすか、だし。