J1昇格へ向けて(5/10)

これは素晴らしい勝利だった。前回の対戦と似た展開、内容だなと思いながら観ていたのでフアンマが決めた時は「そこも一緒なのか」と。ただし今回のゴールは豪快なものだった。

ちょっと珍しいが、相手GKはエミルのクロスがフアンマを越えると判断したようなポジショニングをしていた。だからその予想を超えるパフォーマンスだったということだろう。実際DFに抑えられていたようにも見えたが、冷静かつ強さを発揮して相手を躱して高い打点からゴールへ叩き込んだ。だから「ただ強い」のではなくFWとしての技術が詰まっていたと思う。

その後も攻めていたとは思うが、追加点にはいたらず。しかしクリーンシートを得たことは大きい。セランテスもらしさを発揮して好セーブを見せてくれた。DF陣も粘り強く対応していたし、危ない場面もあったが結果を出せた。

次はミッドウィークなので、また大変だとは思うが整えて闘ってほしい。

J1昇格へ向けて(4/10)

いや、いい試合だった。それは間違いない。どちらが勝ってもおかしく無い内容だったが、同点に追いついてからの勢いやチャンスの数から言えば勝ってもらいたかったなと強く思う。

良いシュートでもポストに当たれば入らない。しかしゴールに近ければ近いほど得点の可能性は増すのだと思える。それは失点シーンも同じく。そこへ入っていくことは出来ているので、続けてもらいたい。

選手たちは本当に闘っているので見ていて楽しいし、感動もできる。もちろん勝つことが最優先であるにしても、全力を尽くしているチームを誇らしく感じている。次はホームなので、また良い準備をして、試合に臨んで欲しい。

J1昇格へ向けて(3/10)

いつものように強度のある試合だった。山岸をSHで起用して、フアンマ&遠野の2トップとスタートから試したが、相手にすれば意外なものになっただろうし、より攻撃的な布陣と言える。実際良いカタチはあったし、2トップがうまく収めるなり運ぶことができていればチャンスは増えていたはずだ。まあアングルを変えれば山形がよく守っていたということだが。

早い時間帯で先制されたことで難しい試合になったが、後半で修正して今回も選手交替とポジションの変更が、この試合堅く守ってきた山形のゴールをこじ開けた。

右サイドの高い位置で奪ってからトップに入った山岸にあてるがファーストタッチで少し流れたところを相手DFが奪う。しかし素早く背後から奪い返して(これは彼がこの試合で受けていたものだ)、受けた遠野が(珍しく?)ワンタッチで浮き球を返して、山岸が胸トラップからシュート。このシュートに素晴らしく反応した山形DFのブロックからこぼれたボールがフリーの木戸へ。ファーストタッチが同点ゴールになった。ここでは狭いスペースで素早い身のこなしからシュートを打ち切った山岸を評価したいが、「次」の可能性を考えて狙っていた木戸のポジショニングと反応の良さも光る。

ここからは木戸や福満らが躍動して一気に流れが変わり、逆転もあるかと思われたがドローになった。それでも勝ち点を積み上げて上位と差を縮めたのは重要なことだと思う。物理的にも「ゴールへ向かう、ボールを進める」プレーが大事なのだなとも。

さて次はミッドウィークだが、またクリーンシート、先制点という流れを期待している。

J1昇格へ向けて(2/10)

この勝利は大きなものではないかと思う。攻撃面でうまくいかない中でも少しずつ圧力をかけて可能性のあるプレーを積み上げていったことが、あの増山のゴールにつながった。相手のミスはあったが、それも含めてのことだ。先の連勝時に積み上げたものが活かされているのだし、またこうした勝ちが続けばいいなと思う。

試合中に修正できるというのは良いことだし、それが始めから出来ていればとも思うが相手のあることなので。後半、というよりは木戸と松本の二枚替えが効いたかな。その前の村上のビッグセーブも大きい。本来はFWである木戸がSHに入ったが、やはりより攻撃的な役割を求められる存在だし、そのように振る舞ったことで流れが変わったと思う。惜しいシュートもあったが山口も決定的なチャンスにはしてくれなかった。

次は週末ということでまた連携を深める時間が作られるだろう。ケガ人のことも気になるが、整えてまたピッチに戻ってきて欲しい。

J1昇格へ向けて(1/10)

まさに新戦力が加入したなと思えるゴールだった。あのような2トップのチャンスメイク&フィニッシュのスピード感はこれまでに無かったものだ。もちろん後半の2点目の山岸のゴールのことだが、中盤で奪いきったあとのショートカウンターは文句のつけようがないファインゴールだ。

遠野のラストパスは世界基準のようなスピードだったが足元にピタリとくるグラウンダーで、ファーストタッチをほとんど完璧にコントロールした山岸は、細かいタッチでGK正面に向かい、見極めたシュートは股抜きだった。

1点目については現地ではよくわからなかったが、本人も言っているように手に当たっている。相手DFとの接触によるものなのか手の動きが不自然に見えるが、結果的に目の前に落ちたボールを早いタイミングで打ち込んだ。

そのあとも上島の追加点がありおよそ理想的な展開となった。琉球は攻撃面でクオリティのあるチームだからクリーンシートとはならずも最小失点で抑えたのは良かった。ほとんどありえないコースに決まったが、つまるところ打たせないことが重要なのだろう。

またグティエレスについては、まだアジャストが必要だろうがさすがのプレーを見せている。昨年のセランテスと同様に、これまでのフットボールとの違いを認識して、培ったスキルを発揮してもらいたい。

そして短いながらも小野伸二のプレーを見られて良かったと思う。コンディションを上げている途中だと思うが、あのオンザボール、ワンタッチでの確かさがあるから観ていて楽しいのだ。練習での身のこなしや各種のキック、トラップ‥これほど左右で差がない日本人選手は他にいないだろう。コンディションが上がって長い時間をピッチで過ごすようになればイメージも上がっていくはずだ。

セランテスやグティエレスは彼をローティーンの頃に断片的に観ていたかもしれないな。フェイエノールトの中心として欧州の場でも戦っていた頃だ。まあ10代のスペイン人が国外のフットボールに興味があるかはあやしいところだが。

難しい試合

単なる「1試合」では済まない対戦であると外野は考えていたが、案外当事者たちはそうでもなかったのかもしれない。しかし、得点ランク上位に2人が並んでいるチームを相手にするだけで厳しいゲームになることは言うまでもない。

こちらのクオリティによって早い時間帯に先制したことは良かったが、かえって難しい試合になりそうだなと思いながら観ていた。しかし強度のある守備は怪我明けの選手起用があっても大差なく、一度決定機を与えたが気が付けば前半を無難にこなしていた。

得点シーン含めて、石津、増山両SHの活躍が目立っていた印象を受けた。

終盤まで追加点を狙う意思を持って闘っていたと思うが、水戸サイドも守備ではしっかり人数をかけていたので明確なチャンスシーンは無かったかな。

そして終盤は重心を下げて締める。勝ち点3は重要なのだし、それが出来ているのが素晴らしい。あと試合後の振り返りで福岡サイドのアタッキングサイドが左から「24、20、56%」となっていて、それを実況の西さんが「サロモンソン!」と言っていたのが可笑しかったね。もちろん増山との相乗効果だろうけど。

実際エミルの上下動はいつも素晴らしいし、ほとんどのプレースキックまでこなしているので、走行距離やスプリント回数は相当なものだろう。ちょっと気になって昨年のJ1のデータを見てみたら、松本の名前が上位に並んでいたことを知る。ちなみにチーム全体の走行距離、スプリント回数ランクともに横浜FMが1位だった。なるほどなと思うし、わかりやすい指標ではある。

次から久しぶりにホームの連戦があるが、またこの試合のような力強いパフォーマンスをしてもらいたい。

切り替えて

負けてしまったが引き分けが相応しいと言えるくらいのチャンスを作っていた。セットプレーだけでなく奪ってからの展開でサイドも中央も。とは言っても磐田が良かったので、この結果も頷けるものだ。

やはり先制点の価値は大きい。クオリティのある遠藤にやられてしまった格好だが、中盤では狙いどころとして設定していたように見えたし、実際出来ていたと思う。

そしてこちらが優勢な時間帯で取れないと‥という良くあるパターンで追加点をやられてしまう。バランスを欠いたところをしっかりと狙ってきた相手が上手かった。

終盤では人数をかける相手から1点を取ったことは評価できる。縦パスを受けた遠野と近接していた山岸とのワンツーのようになっていて、あたかもスクリーンプレーのようにもなってフリーになった遠野が見事にゴール右隅に打ち込んだ。8試合ぶりということだが、またこれから続けてもらいたい。山岸も惜しいヘッドがあったし、シュート数も増えている。フアンマが戻ってくるが、必要な選手だと思う。

やるべきことは変わっていないので、まずはクリーンシート、その上で勝ってもらいたい。