歴史的な対戦

かねてより期待されていた男子テニスの錦織圭フェデラーと対戦しました。彼の地元スイスの大会のしかもファイナルで。錦織は前日に今季圧倒的な強さを見せつけていたNo.1プレイヤー、ジョコビッチを破ってこの舞台に上がってきたわけで、日本のテニスシーンにおいて史上最も重要な出来事の連続であったと言えるでしょう。本当に興奮しましたし、とても貴重なものを見れて良かったと思います。
さて、試合の結果についてはざっくりと「完敗」とか書かれてしまってますが、どうせ書いてるヤツらは試合を見てないだろう。スコア上ではたとえそう見えても、実際の内容はポジティブな面が多く見られた試合だったので。
錦織圭、低迷するアジア男子テニス界の救世主に―中国メディア
もうね、中国メディアの方が遥かに上。日本に住んでいるというのは情報弱者であることとイコールなのかとしみじみ。
そして特記しておきたいのはこの試合でのフェデラーのパフォーマンス。攻撃でのあの仕掛けの早さは全盛期を彷彿とさせました。今季の全仏でジョコビッチを破ったときも早い仕掛けを続けていましたが、フェデラーには錦織にも同じスタイルが効果的だと思われてのことだったのだろうか。何にせよフェデラーにあれをされては勝つ見込みがほとんどない。ナダル以外は‥。
結果は残念であったにせよ、史上最高といってなんら差し支えない偉大な選手の、それもベストに近いパフォーマンスと対峙出来たのはとても意味のあることだと思います。錦織は3年前からすでにフェデラーナダルからその才能を高く評価されていましたから、フェデラーの「ここまで来てくれて嬉しい」という試合後のコメントもその場でのリップサービスではないでしょう。そういうフェデラーだから、あの厳しいボディショットも含めて「厳しめの授業」であったとも言えますね。差を見せつけられた錦織にはショックもあるでしょうが、彼ならこの難しい宿題をやり遂げることが出来ると感じています。
何しろのびしろだらけなのだ、この21歳は。