ルヴァンカップのファイナルが凄い試合だった。それは会場の雰囲気がそうさせたのかとも思えるもので、ここまで面白くすることもないだろうと感じるほどだった。
名古屋には山岸とケネディがいるので、やはり肩入れはするが、新潟の初タイトルも見たいなと思ってもいたので、フラットな状態で観戦していた。
セミファイナルで貢献した山岸はベンチスタートということで、その前の勝ち上がりやシーズンでの貢献を優先して永井をスタメン起用したのかなと考えていた。しかしその起用が純粋にパフォーマンスによるものなのだと思わせる永井の活躍ぶりに、衰え知らずという言葉が浮かんでくる。
あの前半を見ると「このまま終わる」ことも考えられたが、チャンスは作り続けていた新潟が1点を返す。ままあることだが、守備に加わったFWの永井が振り切られて上げられたクロスからの得点だった。そして後半ATでのPK。まさかという展開にも、これは面白くなったなとテンションは上がる。こういうことがあるんだよなあ。
そして山岸のアシストとPKを献上した中山のゴールで再び名古屋がリードという展開に「良かったねえ」となった。しかし2度あることは、ということで新潟がファインゴールで追いつくが、これはどこかで期待していたものだ。本当、面白い試合だなあ。
そしてPK戦では「誰が蹴るのか」「山岸は出てくるのか」は当然気になったが、よりによって5人目で登場し、見事に決めて優勝。記事では「7人目だったのが繰り上がった」ということだが、当然ながらこの映像は必ず使われるので「持ってるな」となる。
ケネディにしても今シーズンをほぼフルサイズで戦い、そのプレーぶりも堂々としたものだ。おそらくいくつかの気づきによってそうなったのだろうが、使い続けると決めた指揮官の期待やチームメイトの信頼も後押ししているだろう。こちらも良かったね。
さて、アビスパ。良くない時期は乗り越えたように見えるが、やはり攻撃面での物足りなさは続いている。これはもう仕方ないのかもしれない。やれることはやっていると思うしね。この試合のように狙いとはずれても偶発的な得点に繋がった。それは実力の内だと考えるべきだろう。そして相手の柏は勝ち点がどうしても欲しい試合だった。そういう相手に勝ち切ったことは高く評価すべきなのだ。
金森のゴールは久しぶりで、岩崎のゴールともに今季初。出場機会を思えば岩崎には待たされたなと素直に思うが、貢献度が低いというわけではない。必要な選手だから多く出場しているわけで、最近はサブが続いているが、あらためてゴールに向けてフォーカスすることができたのかもしれない。あのエリアで危険な存在になることが重要なのだ。
マテウス サヴィオのゴールは仕方ない。あれに触れていた永石の反応に驚いたくらいだ。そういう永石だからあの決定機もセーブできたということだなあ。柏サイドにすれば「ふざけんなよ」となるんだろう。
次は勝ち点差2で上位にいるセレッソか。アウェイということでどうなるかな。期待しよう。