勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを‥

2008 J2 第8節 福岡 vs 鳥栖(レベスタ)
いったい、第5節以降の停滞ぶりはなんだったのか‥。おそらく「それ」を明確に説明できる人はチーム内にもいないのだろう。でなければあの8失点はなかったはずなので。
そういう得体の知れないものに対して、初心に戻るしか無いことを決断し、さらに実行した選手をまずは讃えたいと思います。ハートの強い4人をDFラインに据えた指揮官の判断もまたよし。いくつかの幸運によってもたらされた勝利である、ということは肝に銘じなければなりませんが!
孫武さんも言うとりますが、「勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む」ということなんですかね。つまり、勝者とは勝つ状況において戦いに臨み、敗者は戦ってからしか動かない。大方の勝敗とは戦う前に決しているんですな。「やってみなければ分からない」というのは責任放棄であると。そういった点においては、布さんのコメントにもあるように「練習を含めた試合前の1週間の過ごし方」がいかに大事であるかを、チームの誰もが再認識したと信じたいです。まず己に克ち、自信を持って戦えば結果はついてくるんですね。
試合内容としては、相変わらずダービーでは判定に恵まれないものの、あのグリフィスの出し惜しみしないハードワーク(&スピード!)がレッドを呼び込み、その動揺がGKのミスを誘発させたとも見れます。そもそもその前の佑昌の先制点もグリフィスの抜け目のなさが起点となってのもので、この試合の彼の活躍度は2点の内の「1.5点」くらいに値しますね。その相棒のジャンボの運動量も凄かったよなあ。あれで最後までもつんだからさ。今季のウチのポイントはいかにして黒部やマイクを含めた彼ら──FWを活かすか、に尽きるんじゃないか。そこからの逆算した考え方も深めていくべきですよ。そしてそれが前線の連携の確立ということになるんでしょう。まあこれもあくまで「高い守備意識」に支えられてのものだということは間違いないのですが。いわゆる「規律」の部分ですね。ただそれだけじゃ勝てないから、これは前提として、その先を伸ばしていかないと「上」では通用しない。一昨年のウチ、昨年の横浜FC、そして今の札幌‥‥
鳥栖もそろそろ疑念が頭をよぎってくるところだと思いますが、是非とも踏みとどまって(お互い)昇格圏で戦っていきましょうねとエールを送りたいです。まあ、向こうは大丈夫そうですが、こっちがどうなることやら。
何にせよ、最悪の状態のままこの後の連戦にただ流されていくことは避けられました。今季まだ見せてもらっていない「継続性」が次の山形戦で試されます。そしてそれは雁ノ巣で鍛えられるということですね。これだけは言っておきたいんですが「はっきりいってまだまだ」なんですよ。