ハラキリ

調子がいいときはイケイケドンドン、旗色がちょっと悪くなると「とにかく頑張れ、死ぬ気でいけ」‥‥欧米の帝国主義を曲解し、結局は自壊してしまう歴史は繰り返されるのか。
欧州での経験を積んだとされる主力があのざまでは、「国内でいいんじゃない」「もっと走らないと」「120%出し切れ」「フィジカルに差がある」なんてもっともらしい台詞が飛び交うのも仕方ない‥‥
しかし、ただ「もっともっと」と言う前に、一歩引いて再評価すべきものもあるだろう。ブラジル人は苦し紛れにグダグダと繰り言を垂れ流して去っていく訳だが、結局、彼からは何も学ぶところは無かった。そういう意味ではまさに反面教師と言えるし、彼が信じた選手達の実力も白日の下に(文字通り)さらされたわけか。
自信が無いからって「走れ走れ走れ」じゃあ、夢も希望もない。
  
そういう流れからすると、戦力に乏しかったジェフを今の位置まで引き上げた名伯楽に代表を託して、寡兵よく戦おうとするのも自然かもしれない。ただし代表というカテゴリでは違うアプローチが必要で、今のジェフのあり方を見て、あれを代表でも見たい、とは思わない。
欧州での状況を見れば、スペースの奪い合いを前提とした
「局面でのテクニックの優劣」
で勝負が決まるのは明白。俺が見たいのは、やはり攻撃的で当意即妙の気が利いたフットボールであって、そりゃジェフのように10人が犬のように走りまわってゴールに押し寄せるのもいいが、それだけじゃあんまりだよ。

1対1の強さを追求するのは自滅への道
日本はW杯で決勝T進出の常連国となり、強豪国と呼ばれる潜在能力は絶対に持っていると確信している。敗退で落胆してはいけない。腹切りは駄目だ。成長の歩みを止めてはいけない。
上手いヤツが活きる組織、それが最高。オシムさんには、そっちの引き出しを期待していたりする。
  
それに、あんな事故みたいな敗戦にいつまでも下を向いている必要も無い。ギリシャだって、アメリカ大会じゃアルゼンチンに完膚なきまでにやられたが、その10年後には欧州を制したからね。