開幕以来、本当に期待通りのメダルラッシュ。男子サッカーについては存外に、ディフェンスがナイーブさを露呈してしまったけど‥‥。
それはさておき、なんと言っても野村の3連覇!!
「調整の勝負は最後の1カ月。抜群の集中力で一気にピークへ上り詰めるはず」
http://www2.asahi.com/2004athens/special/series/9stories/TKY200407170319.html
ベテランながらも大会前にケガをした女子有名選手とは対照的に、万難を排して3度目の五輪に挑んだ野村忠弘。その充実ぶりといったら。アトランタやシドニーの時のにじみ出るような気迫は無く、ただ研ぎすまされ、畳の上に佇む柔道家がそこにいた。10秒や20秒そこらで試合を決めてしまうのは、圧倒的な実力差がなければ無理だろう。何しろこれは世界一を決める戦いなのだ。組み手十分になった時点で勝ちが予測出来る柔道というのは、見ていて本当に楽しい。アトランタでは片手(釣り手)からでも強引に投げをうって、だめなら本来引き手である左手を相手の足に当ててそこからさらに投げをうつような曲芸じみた技もみせていた(決まっていたが)。アトランタでの勝ち上がりは本当に楽しかった。古賀稔彦とはまた違った、破天荒な魅力があった。
あれから8年、おなじみの金メダルを噛む仕草を見せ、翌日のTV番組でのインタビューでは、こう言い放った。「また金メダルが欲しくなったら、戻ってきます」。同じ時代に生まれた同級の選手たちは、思わず耳を塞いだに違いない。