相対性

2009 J2 第35節 福岡 vs 栃木(レベスタ)
最下位のチームにドロドロの試合運びで勝ちました。ポジティブな印象はひとつもないです。だからって嬉しくないとは言わないけどね。
とにかく何も変わっていないし、どちらかというと戦術的には後退する一方だ。ロシアのお家芸ではないけど、じりじりと下がって息をひそめて反攻に転ずるという焦土作戦よろしく、ここぞの佑昌という騎兵の機動力で相手に損害を与えることに「運良く」成功したというのが実情でしょう。ただしその2発はカタルシスをともなう素晴らしいゴールだったね。
佑昌に関してはただのフロックとは言わせないだけのフリーランの質の向上がこの成果に繋がっているのだと思うし、この若者の成長の背景にユタカの存在があることは間違いないのではないだろうか。惜しむらくはそのユタカにあのパスを配給できるタレントがいないw
こと攻撃に関しての個人戦術と技術はユタカがもっとも優れていると思うし、その彼を活かすためのチーム作りをしてこなかったことこそがこのチームの悲劇なんだと強く感じている。
ウノ・ゼロの緊張感に耐えられるだけのメンタリティはこのチームにはないので常に複数点を狙える攻撃力を備えるべきなんだけど、いまの構成ではそれはかなわないと思えます。基本的に前の3人(黒部・久藤・佑昌)におまかせの攻撃では運が頼り。攻撃をオーガナイズするべきポジションにジャンボを置いている時点でこのシステムは間違いだよね。守備よりの戦いを志向するなら初めから3バック(5バック)にすればいいのだろうし、もしくは4-3-2-1の「3」のところにはそれこそ久藤が入っているべきなのに、そうはせずに「1トップには黒部の方が適役」とようやく気付いた指揮官は愚策を選んでいるわけ。
難しいハナシじゃなく、トップ下にユタカを置いてその体制で練習を重ねていけばもっと楽しいものが見れると思うよ。なんにせよ指揮官がアレだと4-3-2-1が4-2-3-1になったところでたいした変わりはないんだろうけど。ま、今回はかなり個人的な志向に偏ったお話でした。いや、いつもか。