60年

ニューメキシコ州アルモンゴードで初原爆実験がおこなわれたのは、60年前の7月16日のこと。ドイツよりも早く、この一念がエンリコ・フェルミを始めとする欧州から亡命してきた科学者たちを突き動かし、この実験へと繋がった。
http://news.goo.ne.jp/news/jiji/science/20050714/050713064822.1czlo9c9.html
  
「我は死なり。世界の破滅者なり」
とは、当時この開発計画であるマンハッタン計画の責任者だったオッペンハイマーが実験成功時につぶやいたものだ(ヒンドゥー聖典からの引用)。彼は後に水爆開発に反対し、赤狩りの渦中で公職から追放されることになるのだが、この時は自分たちの成し遂げた成果に言いようの無い快感を覚えたという。
  
公開中の『宇宙戦争』では、壊滅状況にある街の様子をみて「ヒロシマのようだ」のごとき台詞があった。
たとえ悪気はなくても気軽に取り上げて欲しくないと感じたのは、この国に住んでいるからだろう。半世紀以上経った今でも、絶対に風化させてはならないし、あれは戦争の名の下に起こされたテロに等しい。史上最悪の。