「バレエ・カンパニー」を観た。ほとんど予備知識がないままに観たので、まずネーヴ・キャンベルにバレエができることに驚いた。なにしろネーヴには「スクリーム」に出てたな、くらいしかイメージがなかったから。するとどうだろう、この群像劇の核たる存在感で、しっかりと堂々としたものだった。バレエそのものも相応のレベルにあると、素人目には見えた(多少、バレリーナにしては重いのでは‥、と思わなくもなかったが)。見終わってからのエンドロールで気がついたが、この作品はネーヴのセルフプロデュースでもあったようで、なるほど、と思った。
原題は「The Company」だから、やはり作品の重心はバレエ団そのものにあって、そこにある泣き、笑い、喜びと悲しみが描かれる。何より好感が持てたのは、バレエにかける人々の情熱をしっかりと捉えていたところ。アルトマンにしては、モチーフを肯定的に捉えていて、それがよかったようにも思えた。