スポーツの見方

「慌てる文化残すな」

 −一方で課題や足りないものは。
 「マンチェスター・ユナイテッドイングランド)など、どこのクラブも足りないところが何かしらあり、常に向上しようとしている。びっくりしたのは、アビスパに限らず、日本の選手はとにかくいつも“速く”を念頭に取り組もうとしていたことだ。例えばスラロームなどでこういう動きをしてくれ、と要求しても、選手たちはそうせずにひたすら速く動こうとした」

 −スピード重視のスタイルでは。
 「スピードというより、単に慌てているだけ。速さも大事だが、慌てるという文化を残してしまうと、正確に自分のスピードを使うことができなくなる。フィジカルトレーニングは作業やプレーの正確さが重要だ」

やはりフットボールネイションのスタンダードからみれば、日本の“サッカー”がせわしなく見えるのだろう。スペースと時間をとにかく潰していこうとする弱者のスタイルを国内トップリーグの多くのチームが実践しているのだから当然だし、さらに代表はそれをさらに極めようとしているくらいだからw
そういう意味において4年前のドイツでは何も残らずに失うだけだったが、今度の南アでは失敗しても得るものはあるだろう。このJスタイルが世界基準で通用するのかどうかがはっきりするわけだから。岡田や強化委員会もその辺は当然自覚しているはずだが、純粋にチーム力が劣っている以上、これまでの正当性も新しい方向性も見出せずにどっちつかずの結論となりそうな気配。