天皇杯

天皇杯2回戦最後の試合が博多の森で行われたんだけど、とても面白いゲームだった。
  
福岡大学 0-2 宮崎産業経営大学
という結果で、福大が負けたのは残念かつ意外だったけど、それ以上に相手の産経大のプレ−ぶりが光っていた。福大でさえよく知らないのに(何人か名前を聞いているくらい)、ましてや宮崎の大学のサッカー部のことなど知る余地もない。それだけに、目の前で起きていることに対して新鮮な驚きがあったのだ。
  
観客はメイン側のみで2〜300人というところだろうか? まあ、そんな博多の森が新鮮であったし、選手やコーチの声がよく通って、ボールを蹴る際の音が良く響くのも悪くない。
開始当初は明らかに福大が押していたし、主導権を握っていたが、少ないながらも産経大のカウンターが申し分の無い切り替えの速さで繰り出されるので、
「簡単な試合ではない‥‥」
ことは感じていた。この辺で産経大への好感度は上がり始めている。加えて、開始前から目立っていたスキンヘッドの10番が、プレーでも攻守に小気味よく絡んでいるので、いつしかその10番くんを観るようになっていった。ネットで調べてわかった彼の名前は、田上 裕。
http://www.miyasankei-u.ac.jp/student/soccer/
夜道ではあまり見たくない感じ(笑)。イタリア代表のユニ着てるけど、絶対ガットゥーゾが好きなはず。今日の彼の細かいプレーの描写はしませんが、その田上は実にキャプテンシーを感じさせるタイプで、一本スジが通っているとでもいうか。だからガットゥーゾ
よくよくネット検索で調べると、彼は高校時代(鹿児島城西)にそのファイティングスピリットで賞をとっているようだ。納得。同期には磐田のカレンや東京の増島らがいる。
ちなみに今日の試合では堅守ぶりも目立ったのだけど、この部には内間というDFの選手がいて、Jの指定選手として大分に登録されているそうだ。このあたりも大分の勢いを感じさせるね‥。
  
さて試合は、前半にCKがらみで右サイドから素晴らしいクロスが入り、ヘッドで合わせたもの、と後半のPK(わかりにくい判定)の2点を守りきった産経大の快勝だったのだけど、実際は紙一重でしょう。ただ、県の決勝でホンダロックを下し、先週の一回戦ではジェフ・クラブ(千葉の下部チームでアマチュア)を延長の末に打ち破った勢いが産経大にはあり、受けて立ってしまった福大は、焦りから次第にしぼんでいってしまった印象。
  
産経大の次の冒険の舞台は徳島。いよいよプロチームの登場である。そしてアップセットはこの大会の醍醐味だ。
  
ついでに触れると、産経大の12番、竹井竜太のプレーも印象深かったね。
そして監督が広島にいた笛だというのも興味深い。ああいうチームを作った指導者としての彼も注目していこうかな。