昨晩の日本ー韓国は録画で観た。お互いが若いメンバーで望んだ結果は日本勝利の1-0。とはいえ得点をしたのは中澤で、アシストをしたのは小笠原だったが。
先の中国戦における守備面でのほころびがなかったことが良かった。いつの間にか、日本の代表チームにはイタリア的なリアリズムが浸透し、「1-0（ウノ・ゼロ）」を指向するようになっているのだろうか。ただし、それは狙ったものではない。悲しいかな、この日本の若いチームは最後まで自分たちの色を、チーム全体のものとして示すことは出来なかった。もちろん、それが叶わないことは織り込み済みだ。でも、その中でアクションを起こし、周りを巻き込んでいくだけのタレントに乏しいのも事実だと感じている。そういう意味において、あのメンバーでは阿部がもっと「出しゃばって」いいんじゃないかと思いながら観ていた。
即席チームにあっては、やりたいこと、普段出来ていることがやれないもどかしさもあっただろう。でも、その上で自らアクションを起こしていくことの必要があったゲームだ。多くはないが果敢な攻め上がりも見せた阿部には、「これから」を期待させる輝きも見られたのはよかった。
それにしても韓国は相変わらず速くて強い。ただ、その速くて鋭いアタックが単発になっていて、攻めは単調で淡白だったように感じた。お互い様だが、クリエイティブさに欠け、コンビネーションで崩すような仕掛けに乏しい。お隣さんは前からそういうチームだけど、日本戦での無類の勝負強さも影を潜め、「ただの強いチーム」になっていた。双方がベストメンバーでのガチンコ勝負を久しく観ていない。近い将来それが実現するとしたらＷ杯本選でしかありえないのだろう。それはそれで歴史的な対戦だ。観たいような観たくないような。
イラン戦では、果たして「Ｂ代表」からの起用はあるのか。達也の回復が間に合うといいのだけど。
