ワールドカップカタール2022が始まる

FBSで特集された冨安の番組を観た。さすがに福岡にいた頃とは比べものにならないほど風格が漂っているなと感じた。とは言え、飄々としたところは相変わらずのようで、それはメディア対応時の態度なのかもしれないが、自然体という言葉が相応しいなと思う。

ある程度、彼の履歴は知っていたので、関係者たちの肉声が興味深かったし、もちろん本人のものも。井原については今までもあったが、久藤や岩下のものは新鮮だった。冨安が久藤に対して抱いていた気持ちは初めて知った。岩下について「駆け引き」を挙げていたが、それは当時見ていて感じていたものだ。

思えば、あの頃のアビスパは駒野、山瀬、岩下といったトップレベルを経験してきたベテランがいて、そこで得るものがあったというのは良い巡り合わせだったのだ。

 

ちょうどこういう記事もあって、内容は重なっているが、とにかく彼については「老成と向上心」という言葉がつきまとう。精神的なところで言えば、すでに国際基準だったと思えるし、そういう選手が明確な目標を持って努力を続けた結果がアーセナルなのだ。おそらく彼の評価はそこにあるのだと思う。それがあればトップオブトップに適応できると期待されたのだ。

ただ、こうして彼の特集を見聞きしても、彼のその原動力、根っこのところがいまいち伺えない。それは何と言うか不思議な選手だなとあらためて思う。激しく主張するでもなく、良い意味でセルフィッシュだが、周囲との調和は損なわない。「優等生」と言ってしまいそうになるが、それじゃ済まないんだよね。アーセナルのレギュラー格なので。

子供の時の「発火点」がどこにあって、その火がとても強く続いていることの理由は彼にしかわからないのだろう。そういう聖域がこの選手を動かしているのか。

やはりコンディションは気になるところだが、本人も言っているように大丈夫だろう。とにかく楽しみだ。