不完全燃焼

アジア予選では用兵に冴えを見せた手倉森だが、本選では策に溺れた印象がある。そしてあらためてOAという制度の是非が問われる結果となった。
終戦では修正して意地を見せた。それにしても、である。
初戦での守備陣の崩壊、第2戦でも修正できず、最終戦では勝ちはしたが拙攻が目立った。チームとして今大会で得たものはネガティブなものでしかないはずだが、いくらかの個人にとっては自信も得たはずだ。その筆頭が中島であり、他にも大島、南野、浅野らがそれにあたる。中島はブンデスで見てみたいと思った。

一方でDFは相変わらず「ジャパン」の課題であり続けるのだなとしみじみ思う。そして今でも思うのが「初戦で航輔が出ていたら」である。今季のアビスパのこともあり、本当にこの競技においてGKというポジションの重要性が高いのだということを再認識させられているだけに、この用兵はまったく意味がわからない。ありがちな論功行賞でチームを不安定にしたし、結局最終戦でも航輔を起用したことで現状での力量は指揮官もわかっていたはずだ。残念である。

そして亀川のコメントが頼もしい

世代を代表して五輪に出場したということは、将来的にA代表への挑戦権を得たということである。そして可能性は十分にあると思う。現状ではフィジカル、メンタルともに不足しているが、特にメンタル面で向上すればプレーも安定してくるだろう。そのためにも必要な環境面でのステップアップだが、こちらとしては悩ましいが本人にはより成長できると思える判断をしてほしい。まあまだちょっと先の話だろうが。五輪を経験した彼のプレーを早くレベスタで観たいものだ。