どう見るか

キリンチャレンジカップ2011 日本ー韓国 会場:札幌ドーム
ホームで13年間勝っていなかったことのほうが大きな事実であるような気もしますが、とまれ「らしくない」韓国に圧勝したのはよかったなと。食傷気味で「またやるのか?」と思わずにはいられない日韓戦であれだけ一方的になったことで、また違うアングルが生まれたのだから。まあ、次はお互いW杯出場を決めた後くらいでいいですよ。

「日本の実力を認めて変わるべき」
この記事では某エイジーニョ氏のコメントを紹介していて

「ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会以降、日本はザッケローニ監督の下で、美しくまとまったサッカーにスルーパスや突破のようなカラーを加えた。一方、韓国は闘志やスピード、体力を強調する従来のスタイルを完全に捨て去り、趙監督式のパスサッカーをスタートさせたようだ」と指摘した。また「2000年代初めの日本サッカーは、小野伸二らが中心となって韓国に競り勝っていたが、02年のW杯では韓国に押されていた。韓国が、今取り組んでいるテクニックサッカーを完成させれば、状況はまた変わってくるかもしれない」

ということだけど果たしてあの韓国がポゼッションに傾くのかどうか。思えばお隣さんは常に優れたストライカーがいて、幾度となく日本のDFを翻弄してきました。強い、速いというのが韓国のスタイルであり、何よりも強烈なメンタリティでアジアをリードしてきたんだと思います。そういうストロングポイントを見失っていいのかなあ‥。実際、上記のコメントにもあるように2000年代初めには日本が小野ら黄金世代を中心とする中盤の構成力で韓国との力関係を拮抗させていましたね。その頃の反応も「日本を見習うべき」だったと記憶しています。フランス人監督を招聘してモダンを志向する日本の成長ぶりを目の当たりにして「このままでは差を付けられるかも」という危機感を抱いたのでしょう。ワールドユースでの準優勝という快挙がその危機感を萌芽させたのは言うまでもありません。
で、その後の韓国はといえばオランダ人の名将のもと、持ち前の闘争心に効率を加えて世界を迎え撃ち、快挙を成し遂げます。そうなればもうあの危機感など霧散し、そしてそのままなんとなくここまで来てしまった。そういう背景もあるような気がしましたね。韓国はいつまでも韓国。たぶんそうなんだと思います。
3次予選前にしてこの敗戦をどう活かすか。ちょっと楽しみですね。そして伝統あるアジアの強国にお灸をすえたと言えなくもない今の日本代表はなかなかのものですが、やはり真価は本番で問われるということで、まだこれからですね。