2008 J2 第45節 福岡 vs 湘南(レベスタ)
図らずも国産メンバーのみのチームとなって3試合。結果としてみれば愛媛戦がもったいなかったわけですが、僕なんかからすると思っていたよりも戦えるチームになっていたな、という印象です。戦える、という感触を得た理由として「集中力の持続と運動量の増加」が挙げられると思います。それは若くなった中盤と丹羽の加入によってもたらされた、というのが個人的な見解。(丹羽のいない甲府戦で完封しましたが、その背景には新メンバーの影響があったと見ています)
ま、湘南には0-4という屈辱的な敗戦もあったわけで、それがこの勝利でどうにかタイに戻せたに過ぎませんが。思えばあれから悪夢の5連敗が始まったわけで、色んな意味で大きな出来事だったんだな‥その後は連敗はなかったわけだし‥
試合の内容を振り返れば、前半はおおむね湘南が主導権を握っていましたね。スペースを狙う動きで優位に立つ湘南は、アジエルを中心に積極的に速い攻撃を狙ってきていました。原(だったかな)のヘディングが決まっていれば‥というのは湘南サイドの見方であろうかと思いますが、ここは吉田の良いポジショニングによるファインセーブを評価したいですね。前半のカードの多さからも湘南の選手たちの気負いが見て取れますが、結局はそれが裏目に出てしまったわけでしょう。シュートが少なすぎて、これではいかにも厳しい。速いには速いがそれは拙速といえるもので、狙いすました確信のもてる場面をつくれなかったのは、狙い所が少なかったといえるのかもしれません。つまり福岡の守備がそれなりに良かったということです。中盤とDFラインの2ラインで挟む動きや2列目からの飛び出しにもギリギリ対応できていたことで、相手に迷いが出てきます。マイクやジャンボの守備意識も高くて、チームにまとまりを感じましたよ。だいぶ整備されてきたという感じです。
それは攻撃でもあらわれていたと思います。シンプルに2トップにあててからの展開は、相手の中盤がユルくなってから特に効いていたし、SBの攻撃参加もいいバランスでした。その中でも特筆したいのが惇のプレースキックの精度でしょう。いい時の誠史(※松田が去ったことで気になる存在に)を彷彿とさせるものでしたが、よく回転が効いているイヤなタイプのボールとしてはすでに惇の方が上回っているかも。若い彼ですが、ボールを持ったときに“雰囲気”が出てきているように感じられ、これがチームにもたらす影響は大きいように思います。セットプレーだけでなく、多くの攻撃で味方に期待を、敵に脅威を与えてくれる存在になってほしいですね。実際判断がいいんですよ、ホント。ボディバランスやコーディネーションにも正しい資質を感じさせるいい選手ですが、まだまだ、もっと貪欲に、もっと狡猾になってもらいたいと望みます。いや、それにしてもあれはナイスゴールだった!
さて今季は8位で終わり、クラブとしてワーストタイという悲しい結果となりました。前回はそこから昇格まで2年を要したわけですが状況はより厳しいと思います。J2というカテゴリのレベルアップと試合数の増加、そして何といっても1部からの降格チームがいるということなどがその要因です。その中でどうやればいいのか、という判断がクラブにちゃんと出来るのかが問われているのですが‥今季の総括や来季の展望はまたいつか相応しい時期にやろうかな。暗くなる知らせが続く中、レンタル組や北斗の去就など気になることばかり。西スポでの北斗のコメントはあまり気にしなくていいと思いますが、試合後のアビーゴメールは中々に重い内容でしたね。ジャンボや布さんには何はさておき、それぞれのプロとしての矜持を貫いてくれればいいのだと思います。とにかくよくやってくれました。‥‥さて、間違いなくこのオフはとても重要な時間になるなあ。
ところでセレモニーでの社長の挨拶、まったく聞き取れなかったんですけど公式サイトであげ‥ないよなあ、やっぱり。あのブーイングの中でけっこう長いこと言葉を発していたわけで、それをナイスガッツととるか馬耳東風であったととるか。あ、この件に関してコメントとか要らないので。