混乱と空白

フクダの逃避に「よくやった!」とほくそ笑んでいる与党は、この混乱時に何を思うのだろうか。出来レースである総裁選を盛り上げようとすればするほど、反感を募らせることにそろそろ気付いていい頃だと思うが、何にしても遅きに失した。
くだんの事故米の流通先が実名で出ましたが、特筆ものなのは関西地区における医療と福祉関係業者への納入の多さと、九州の和菓子業者へのそれ。後者は「盆のお供え物向けの落雁」にその多くが使用されたということで、要は「(まるっきり)食用の商品に使われたわけじゃない」ことをさりげなく主張。
それにしても‥これら業者のサービスがどこに向けられたものなのかを考えると、今の行政や悪徳業者(自覚はなくても)が誰を粗末にし、なおかつ食い物にしているかが見えてきます。
あとひどいのが事故米とわかって購入していて、240トンだかの原料のうち「工業用糊」に使われたのは3トンだけ、という業者があったこと。要するにアリバイとして一応正規の用途にも使用しているが、主な目的が別にあるのは明らかなのに、農水省は全く関知していなかった(表向きはそうなる)ことでしょう。今の行政はカネという養分を列島に分配する機能は有していても、免疫機能はゼロに等しいのか。
ついでに気になった記事があるのでちょっと引用しておきます。


松林への農薬散布が原因と思われる中毒患者が例によって多数来院したのだが、有機燐の場合と症状に違いがある。そして、松林散布がない季節にも同様の患者が相次いだ
患者多数の問診などで詳しく調べるうちに両医師は、メールにあるように農薬アセタミプリドで汚染された果物、野菜、緑茶などの多食と発症の関係に疑いを持ち、連名で06年から毎年日本臨床環境医学会総会などで発表し、注目された。
(中略)
ここで、問題の急所を繰り返す。汚染輸入米のアセタミプリドの濃度は、残留基準値のない農産物に暫定的に一律に設定されている0・01ppmの3倍だった。基準値を超えているので、この輸入米も工業原料へと回されたが、それが食品原料に使われ、この騒動になっている。

しかし例えば、日本茶に適用されているアセタミプリドの残留基準値は50ppmなのである。毎日のように大騒ぎされている輸入米毒性物質の基準値の5000倍にものぼる。

知りたくもないことが山ほどあるんでしょうが、騙されるよりはいいんですよ。