クルム、本物です

いや、昨日の博多の森は天気が良すぎた〜。テニスの方ですが何か。
まさか普段自分達がプレーしているテニスコートで、あの伊達のプレーを見られるとはねえ。先週の岐阜での(まさかの)快進撃に驚きながらも、まあ「普段と違う雰囲気に若手が飲まれたんだろう」とも考えてましたね、ハイ。それがさ‥、全然スゴイんですよ。最も疑問視していたフットワークは十二分なものだし、ワイドに振られても滅多に崩れないバランスも素晴らしい。要するに経験や技に頼った老獪なプレーなどではなく、明らかに往時のプレーを目指しているんですね。
むしろ昨日の相手の藤原の方が策を弄して精神戦を仕掛けてきたくらいです。まあその内容はこちらに詳しいので、紹介しときます。
ムーンボール、ムーンボール!!!
このリンク先にもあるように、やはり触れたくなるのは藤原がムーンボールを使って、伊達のライジングを難しくさせつつその威力を減少させようとしたことですね。なにしろ1stセットがあまりにも「あっさり」し過ぎていたから、そこで何かを仕掛けないとどうにもならないという判断があったんでしょう。ただし、これは観ている方にとってはちょっとね‥。サッカーで言うところの「タテポン」と同義ですから。それでも草トーあたりではよくある風景だけに、観客も「これはこれでアリ」と思っていたんでしょう。リンク先にあるようにブーイングは皆無でした。むしろ「これを伊達はどうするのか」に興味があったとも言えます。僕がそうでしたから。そしてほぼ期待通りに伊達は自身のプレースタイルを貫き、多少のミスを強い意志で乗り越えていくわけです。
こういうプレーを目の当たりにして思うのは「プロフェッショナルとは」ということ。自身と相手の力量を鑑みて「勝つための方策」を練り、それを遂行していくわけです。リスクを冒しつつスタイルを守り、また変化もさせる。プロという人種は、それを実戦の場で色んな状況に応じて実行できる人たちのことを言うんだな。その背景にあるハードな練習のことを思うと、まったくもってリスペクトしたくなるんです。
だから勝った伊達はもちろんのこと、負けた藤原もあっぱれ、なのだ。見てください、この清々しさ!
ちなみに試合の内容、特にショットそのものの質に関しては、この対戦よりも「タナスガン対バリー」の方が全然良かったです。もっとついでに言うと、すれ違ったタナスガンは身長こそほとんど同じでしたが「厚み」が違ったな〜。体幹が半端じゃない感じでしたね。
明けて今日の「伊達ー中村」も気になるよな‥