ニステルの4発

ちょっと先週末のリーガのことを。
前節のベルナベウでの敗戦で、クラシコの快勝の余韻がふっとんでしまったと見られていたマドリーが、打って変わったかのようなゴールラッシュ(一人で)を見せた。
  
ただ個人的には前節でセルタに負けた試合も、内容には目を見張るものがあったと感じていた。チームが見せたパフォーマンスは今季最高とさえ思ったものだ。おぞましいまでにボールと人がトップスピードで動き回るそのプレーイメージは、
「いったい何がこのチームに起きたのか」
とさえ思わせるものだった。
あの“せわしなさ”はカルチョやプレミアに通ずるもので、およそスペインの、とりわけマドリーの流儀ではなかった。でもそれがあのメンバーで行われ始めると、もうクラクラ。凄すぎるんだよね。高速パスと流動的な人の動きが濃密に絡まり合って‥‥中盤だけでもう満足。でもこれってゴールを奪い合うスポーツじゃなかったっけ?
つまりセルタ戦で足りなかったのはゴールへの意識。久しぶりに取り戻した中盤のスペクタクルを楽しむかの様な古参の選手たちは、楽しみすぎていたのでは(笑)。
そしてあのテンポではミスも招き易いから、それを幸運にも活かせたセルタが勝ちを拾っただけにすぎない、というのが前節の構図。もちろんそれが出来たのはセルタというチームがいいチームだからなのだけど、あの内容に付き合わされたツケが今節にまわってきて、レクレアティーボにまさかの敗戦‥‥
  
そんなマドリーが今節、見事に修正してきての圧勝。スピードで圧倒して相手を混乱させてしまうと、あとは思いのまま。まあこれは格の差というものか。元々ある高いテクニックに、チームとしてのプレースピードを加味したカペッロの手腕は素晴らしい‥‥。真価が発揮されるとしたら次々節のバレンシア戦だろう。そしてゴール数こそ目立たないが、実はラウルがすごくいい。彼が代表に復帰するのも遠いことではないでしょう。それにしても‥‥ホント今季のスペインリーグは面白い。
  
また、サビオラとメッシが離脱したバルサだが、きっと踏みとどまるハズ。だが、相次ぐアクシデントでトヨタカップでのモチベーションは疑わしくなったな‥