昨日は、千葉の省エネ&爆発的なリスク勝負にやられたな。
特に、開始早々のゆったりとしたサイドチェンジの揺さぶりからDFラインのギャップを突いて、一気にスピードアップした攻撃は「洗練」のひとこと。彼らは間違いなく格上で、意志を感じさせる数少ないチームのひとつだ。
問題はあのような千葉のやり方に対して、どれほどの注意と対策をチームに意識づけられていたか、なのだ。
「判ってはいても‥‥」
ということはあるだろう。それでも見え見えの戦術をただやらせてしまったのはいただけない。千葉の戦い方に引き出しは多くないんだが、何しろ意思統一という面ではリーグ随一といっていいかな。立ち上がりを慎重に、という意識が強すぎたのか‥‥
結局、主導権を渡してしまった後は、相手が受けに回ってくれたお陰で攻めのリズムが出てきた。これは「ナめられて」いたんだろう。ただし、総体的な運動量はあのチームにも負けていなかったし、チャンスメイクも意図を感じさせるもので、あとはフィニッシュだけ‥‥という時間帯が続く。それでも省エネに徹する千葉に対して決定打を決めることができずに、攻めている手応え以上の徒労感が漂う。
「あそこで追いついていれば!」
と思うし、そうなっていればまったく違うゲームになったと思う。それでも、最終的には引き分けか負けが妥当だったように感じた。それはとりもなおさず「チームの統一感の差」に由来する。
明確な目標のもとに3年に渡って作り上げてきたチーム(実績も伴っている)と、同じ年数をかけて作り上げたものがトップリーグで通用しないことがわかり、監督交代というカンフル剤をうったつもりが「何に効く薬剤かわからない」ようになっているチームとでは、この差は埋めようがない。
運のよかった京都や、出来過ぎの東京に負けたのとは全く違う印象を受けたので、こんな客観的で自虐的な内容になってしまったが、アビスパの選手達の誰一人としてサボっている者はいなかったし、戦う姿勢を最後まで貫いてくれた事は断然肯定する。そういうのは勝ち負けとは別なんだよ。
それに僕的には「あと少し」で、チームの成績は変わるように見えているからポジティブでいられる。
次の大宮は間違いなく千葉よりは下にいるチームだしさ。
それにしても、上から見ていると「出されるべきパスが正しいタイミングで出ていない」ことがままある。それで攻守やサイドの切り替えが遅くなっているように思うのだけど、選手や指揮官はどう見ているのかな。そこに決まり事があるように見えないのはどうなんだろ。まあ、あまり欲張ってもいけない。またすぐに次があるんだ。過密日程は大変な負担だと思うけど、ホント、頑張ってほしい。