悪くないな、周りが「シン‥‥」としている中で喜ぶのも。
万博も博多の森と同じく空港からのアクセスはすこぶる良い。隣の万博記念公園は今となっては壮大な廃○のようだったが、まあそんなことはどうでもよい。
ああいうのを、
「勝ちに等しい引き分け」
というのだろう。2点ビハインドから追いついたときは昨年の草津戦を思い出したが、さすがにそれはディフェンディングチャンピオンに失礼かあ。‥‥‥‥いやあ、まいったねどうも。まだ余韻が残ってるんだな。
専用競技場ではない万博記念競技場はゴール裏が立ち見席。これが関西の雄のホームスタジアムとはね‥‥。中で売ってるものも貧相なものばかりだったので、微妙なやる気のなさをかのチームの背景に見た思い。(それでも、チームとしては今のJで最強だと思ってるのだけど)
その力を見せつけられることになるのは開始からたったの5分たらず。絵に描いたようなワンタッチプレーから北斗は裏をとられ、家長の落ち着き払ったラストパスが播戸へ。あっという間だったねえ‥‥。
その後もフィニッシュまで確実に繋げるガンバと、中盤では押していてもフィニッシュの手前で雑になるアビスパ、という構図が続いて前半は終わる。ただし、
「もっと取れたハズ‥‥」
と見た相手指揮官とは異なり、僕は不思議と楽観的だった。というのも元々そのつもりのなかったアウェーに来た理由として、まず、
「負けた後のこのチームの有り様」
を見たかった‥‥ということがあったので。つまりあの敗戦で元の木阿弥になってしまうのではないかとね。ところが、最も危惧していた「攻撃の意欲」が減衰していなかったことがはっきりと示されていたので、負けていながらも
「納得はしていた」
のだ。
だから、こういう記事を今日になって見ても
「苦笑せずにはいられない‥‥」
ね。
この記者はまともに見ていなかったと思わざるを得ない。あれはベンチワーク以前の問題だし、中盤を落ち着けたかったのはよくわかるんだよ。なぜなら、後半に入ってからは福岡の方が能動的に動き、チャンスも十分に作り出していたからね。
後半16分には山口が2点目を押し込み、試合は決まったかに見えた。しかし同26分、播戸に代えて守備的MF明神を投入すると流れが変わった。西野監督は「守りきろうとしたわけではない」と話したが、播戸交代から1分後に失点。さらに後半41分には負傷で1人少ない福岡に痛恨の同点弾を許した。
特に気に入ったのは、後半10分くらいだったか‥‥まあとにかく機を見て十分な頭数が前線に詰めて、厚い攻撃をしていたときにも「丁寧さ」を見せてくれたことだ。その時は駄目だったけど「次に繋がる可能性」は感じた。あれこそが「相手が厭がる」プレーなんだと思うよ。
ただ、よくあるパターンのよくある失点が出たことで、川勝さんはドラスティックに交代枠を使いだす。個人的に以前からJ1では中途半端な「高さ」よりも「スピード」を活かすべきだと思っていたし、前線にちびっ子(悪気はないです)を並べて裏を狙い、またサイドを突く──そんな攻撃が前節から見受けられたのをこころよく思っていたのが、早くも今節活きたということになるのかな。
まあ、もっと単純に言うなら誠史(昨日は最後の最後で精度を欠いた)を変えて有光を入れる方が、より明確に攻撃への意思表示になるということ。グラウシオに変えて川○じゃあ「攻めようぜ!」ってことにはならんよね‥。(なんとかしようぜ‥くらいだ)
ただ、それもこれも前めから勝負をかける、という共通の意図があって初めて成せること。コンパクトにしなければ前線はたやすく孤立するし、個人で打開するようなアイデアは本番ではそうそう出せるものでもない。
視点を変えれば、守らなければならない時間帯にその覚悟がなかったガンバは、前年王者の誇りと心中したように見えたね。そうした空気を流れにし、見事に追いついたアビスパは前節の教訓を活かしたといっていいでしょう。つまり進歩、成長したということだ。
いやいや、こうなると次が楽しみになってくるよね。3失点目を許さなかった守備と、得難い手応えをつかんだ攻撃がどう噛み合うのか、がね。
(長文になってしまった。ああ疲れた‥‥)
追記:
それにしても飯尾は良かった。献身と決定力‥‥もしかして最後のピースが来ちゃったんですか?