まさにブルー

‥‥な気持ちにさせるね。やはり彼が「マン・オブ・ザ・マッチ」をとるようなゲームは抑揚の無い泥仕合であった。
いみじくも、試合後の本人の口から
「もっと緩急をつけるべきなのに、できなかった」
という言葉がスラスラと出てくるのには、苦笑してしまった。相変わらずの第三者的なコメントには
「俺は悪くないよ。でも他がね‥‥」
というニュアンスを感じてしまうのだ。その後の会見場でのヘラヘラした表情といい、どうもイヤーな気分にさせられる。カズとの対談も結局は無になったのだ‥‥
  
これは変わらない評価だけど、彼は読みやポジショニングという、オフザボールの能力に長けているのは間違いない。問題はボールを持たせた時で、おそろしく平凡なプレーに終止するということ。アリバイのようなミドルもど真ん中で、可能性は感じさせず‥‥
味方からも「キラーパス」と揶揄されるそのプレーぶりには、個人競技の香りすら漂うのだ。
流れの中で消えるファンタジスタ君はスタメンに意義を見出しているとしか‥‥
  
とにかく最後までナカナカと心中となるわけだが、その彼らが周囲との連携で改善しなければ、内容はともなわない。それはあのヤナギの奇妙なシュート以前のものなのだ。
  
この代表が真に活かすべきなのは、加地の攻撃力なのかもしれない。そしてそのターゲットたりうる長身FWの存在も。
どうせなら、ブラジルとのガチンコを見たかった。イタリアーアメリカ戦を見るにつけ、この舞台では普段では越えない一線を越えさせる雰囲気があり、それを見せられる方は、たまらなくなってしまうのだ。そんなゲームを自国の代表戦で見たいと思っていたのだが‥‥