今日から

実質的に無風に近いA組のゲームは、見ている方の緊張感もあまりに希薄で、プレシーズンマッチを見ているよう‥‥
まあ、今日からが開幕だよ。

そういう意味では、フレンチ・オープン準決勝でナルバンディアンが棄権したのもわからなくはない?
もちろんケガのことがあったんだろう。だがそれ以上に“眠っていた”フェデラーが2ndセット途中から、それこそ夢から覚めたように飛び起きて、それまで決まっていたはずのショットに対して、これ以上無いくらいの対応を始めたことが大きかったに違いない。
何しろあのスイス人は、劣勢にいながらも表情に全く何の感情も出さないからね‥‥何考えてるんだか分からない。まさか、
「わざと様子を見ていた(手を抜いていた)」
わけでもないだろうが、唐突にギアが2段くらい上がったと思しきそれからのフェデラーのプレーには、
「これ以上やっても‥‥」
と試合巧者でもあるアルゼンチン人が、らしくもなく、そう思い知らされたとしても無理は無い。これで、ケガを理由に少しゆっくりして、ドイツでの母国の応援に励むことができる‥‥
  
結局、本来盛り上がるはずのトップシード4人が出揃ったセミファイナルは、もう一方の対戦もあっさりと済んだことで、こちらも無風となった。おそらくは今日の女子ファイナルもそう‥‥
  
こうなれば、俄然、男子ファイナル(期待通りのカード!)が楽しみになってきた。どう転んでも、現時点で最高峰のテニスが見られることは間違いないんだからね。