ドイツへ

週末のフットボールシーンは、地元のチームを除いて、見所が多くあった。
まず、ラーションカンプノウでのラストゲーム。そしてジダンのベルナベウでのラストゲーム。そしてシンジの2ゴール。
ただ、まだラーションにはパリでの大仕事が控えており、展開によってはピッチに立つ可能性は十分にあるんだよね。
そして、スウェーデンが米国大会同様、ドイツでも旋風を巻き起こす可能性はあると感じている。
  
そして、ジダン
来るべきときが本当に来てしまった。その重みを感じつつ、ほぼ90分間に渡るプレーを堪能した。終盤での交代は不可解と見られているようだが、スタンディング・オベーションのきっかけを演出したということでしょう。だから仕方のないことだろう。勝利で飾られるべき試合だったが、相手が悪かったし、お陰で単なる花試合とならずに済んだ、とも言える。
普段よりも2割増しくらいでボールが回ってくるジズーのパフォーマンスは相変わらずの高みで安定し、ゴールを含め決定的なシーンを演出していた。映像は保存版にしなくてはならないだろう‥‥。ドイツでの勇姿も。
ついでに触れるなら、この日2ゴールのバチスタが来季のマドリーにどれだけ貢献するかが、ジダンのいなくなったチームの浮沈を握っていると感じた。真にスーパーではないが、働くことを厭わないバチスタや他のブラジル勢が、マドリーの大きな戦力であることは来季も同じだろうし。
そして同時に火種も抱えているわけだが‥‥
  
最後にシンジ。
あまりに華麗で、ついでに言うならあまりにフリーにさせすぎた。
前節の千葉戦でも、マンツーマンが基本の千葉が相手にも関わらず、シンジに対してのマークはきつくなかった。その分、シンジに出されたパスを狙っているフシは見受けられた訳だが。
とにかく、埼玉でのシンジは誰よりも輝き、その守備でも攻撃でも能動的に働き、チームに効率やリズム、格とファンタジーをもたらした。
そして以前から感じている事だが、シンジとオガサの差はプレイヤーとしての発している「気」が違うんだな。自然と先頭に立っている者と、周りから押し上げられる者、そう例えてもいい。伍する才能を持っていたとしても、その活かされ方が違うわけで、それは本人のパーソナリティに由ることは明らか。
さて、直接の対戦で示されたものをあの「貢献度重視」のブラジル人はどう見たのだろうか。
それはドイツ合宿が始まってから判明する。