昨日は博多の森で観戦後、実家に顔を出したので、あえて何も書き留めずにゆっくりと試合の印象などを反芻していた。家族は白黒ボールをネットに蹴り込むスポーツの事には関心がないため、触れられたくないところに話題が及ぶ事もなく、スポーツニュースはシャットアウト。
湯船に浸かりながらつらつらと考えを巡らすと、まず出てくるのが「あの2失点はどうして‥‥」ということ。つまり、ただのミスでは片付けられないのではないか、と。
なるほど、「自滅」という表現がふさわしいというような記事も見受けられるけど、昨日の試合に関しては、2失点目にあるようなDFとGKがお見合いをせざるを得ない状況が少なくなかった。そしてアレックスはその失点シーンを含めて2回、非常に軽いプレーがあったよね。それが、まるで特権を与えられたかのようなプレーぶりの副作用である、とまでは言えないにしても、あのブラジルの若者にはもっと本業を重要視してもらいたいな、とは思う。(俺はノブリュウの「アーーーーレーーックス!」も嫌い。何でここだけって思うし、理由があろうとなかろうと、歪な感じがしてならない)
まあ何しろ結果として、昨日の得点シーンには全てアビスパのDFが絡んでいるのだ(まあ得点はともかくとして)。これを何と見よう。少なくない場面で彼らはナーバスな面を見せるし、それは開幕当初にはなかったものだ。完封こそなかなか出来なかったが、ここまで軽くもなかったよね。
勝手な想像だが、やはり守備主体のあり方に際して、中盤の選手は肉体を酷使し、そして最終ラインの選手達は神経をすり減らしてしまっているんだろうな、と思える。それがプロだろ、と片付けることも出来るが、マネジメントできないものか‥
とはいえ、ところどころで決定機を作らんと人数をかけて攻めていたことは評価できる。ただ不思議とファーに3人とか、ニアに2人とか、偏るシーンが見受けられたのは狙いなのか(クロスはそこにはいかないわけで、思い切り裏目に出ているのだが)。
そして、攻めないといけない状況で目の前にあるスペースに走り込まない、といった積極性の欠如や、さらにはマイボールにも関わらず、必死で守備に戻ろうとする味方と呼吸が合わずに虚しく通り過ぎるパスなど、とても象徴的であるように感じた。
堅守、コンパクト、シンプルな攻守の切り替え‥‥そうした基本スタイルをアイデンティティとし、拠り所としてきたアビスパが、今揺れているのかもしれない。
やはりJ1のチームとやるときには、我々は平凡なチームなので、やることをきちんとやらなければいけない、やってはいけないことをやってはいけない、ということが改めて浮き彫りにされた。そこのところを追求していくしかないなという感想です
http://www.jsgoal.jp/news/00032000/00032686.html
何しろ弱者の論理から立脚してチーム作りに励んでいるわけだから、それで「勝者のメンタリティが欠けている」と言われてもね。矛盾してないか。
「どんなレモンだったとしても、お客さんにはレモネードを出さなくてはいけない」
http://blog.nikkansports.com/soccer/kyusyu/oshitani/20060501.html
隣の芝は青く見えるもので、大分は鹿島にアウェーで勝利。
中断期間で、これまで3年間の課題が解消されるとは考えにくいよ。選手の補強より先にやるべきことがあるように思えてならない。