成熟

成熟したフットボールというのはまさに、今日のペルーを指して言うのかもしれない。そう思わせた。
そしていまでも、急ぎすぎるきらいのある攻めに終始する青いユニフォームを見るだに嘆息せざるを得ない。
あの監督はこれまでに、一体何をチームにもたらしたというのだろう。数年前から見続けている展開を、何度も焼き直して見させられる方はたまったものじゃない。(だからといって、守備的な代表を観たいわけでもないが)
まあ、所詮は親善試合だよ。本番でやればいいんだろう、と当事者は思っていることだろうが、悲しいかな、親善試合だからこそ出番のあった選手がほとんどだ。
そんな意味の無いゲームに貶めたのは、当落線上の者達に危機感を持てないようにしてしまった、他ならぬ指揮官だろう。あらゆる意味で、あのブラジル人はマネジメントできていない。ゲームのプランもままならず、自分たちの裁量で勝つしかない選手達は、やみくもに攻め、相手の思惑を知った上でそうさせた。それを国民性というなかれ。
このチームには強い意志はある。でもコンセンサスはない。あったとしてもレベルの問題だ。(ペルーには明確なコンセンサスがあったと言える。その点で成熟していると感じた)
「たとえ、時間がかかっても、絶対にこのボールをシュートまでもっていく。」「相手がこうきているのだから、その裏をかくには‥‥。」一朝一夕にできるものではないのだから、短いながらも、貴重な合宿でいかに詰めていくことが出来るかが大事なのだろうが、そうした準備はできていないようだ。
  
そういう意味で、結論は出ているのだけど‥‥。
  
しかし、ペルーの得点は絵に描いたような、カウンターからの素晴らしいゴールだった。福岡にもこれがあれば、まったくいいチームになれるよなあ。先制して、しっかり守ったところでとどめの‥‥。まあ、いくら戦術があってもそれを実現出来るかはやはり個の力なんだろうけど。あのアウトサイドでのシュートは、ホント、敵ながら素晴らしい。あいつ(バサージョ)が控えだったなんて。
  
「枠に行かないボールが多かった。その辺りをもう一度確認したい。」
http://live.sports.yahoo.co.jp/sportsnavi/jpn_20050522.html
‥‥今さらですかい。

収穫はアツの右ウィングと稲本の復帰。そして大黒のFWは現時点で間違いなく代表チームのファーストチョイス(小野を除けば)でしょう。